2012 最終節

2012 Jリーグ Division1 最終節
ジュビロ磐田 vs 浦和レッズ


2012シーズンのJ1最終戦

今季補強した代表クラスの選手がチームにうまくフィットした1位神戸、2位浦和
手倉森監督が5年間を掛け築き上げてきたサッカーが花開いてきた3位仙台
優勝の行方はこの3チームに絞られた。

浦和にとっては5年振りのシーズン優勝のかかった大一番。
相手は既に降格が決定している最下位ジュビロ磐田。失うものがない分怖い相手だ。


試合立ち上がりはその磐田が2トップの金園、前田が積極的にシュートを放ち攻撃のリズムを掴む。

浦和の反撃は前半14分、柏木のスルーパスにセルヒオが反応。
磐田DFの裏を取りGKと1対1のチャンス。セルヒオの選択はシュートではなく中央フリーのマルシオへ。
あとは川口が飛び出し無人となったゴールマウスへ流し込むだけであったが、シュートは枠外に逸れ決定的なチャンスを逃してしまう。

その後もセルヒオ、原口からのサイドの崩しでチャンスを迎えた浦和だったが肝心のゴール前で精彩を欠く。

すると前半38分、駒野のパスをPA内で受けた山田大記に決められ失点。

押し気味に試合を進めていた浦和だったが1点ビハインドで前半を終える。


HT、スタジアムに他会場情報がアナウンスされると場内は騒然とした。
首位神戸が大宮と1−1、3位仙台が柏相手に1点リード。このままいくと3位仙台の逆転優勝となる。


福田監督はHT、
「他会場の情報は選手には聞かせませんでした。ウチは勝つしかないんだから目の前の試合に集中しようと声を掛けた」
と選手に指示すると後半は一転浦和のペースに。


後半立ち上がりの2分、槙野のスルーパスに反応したセルヒオが右サイドを突破しそのままPA内に侵入。
磐田DFを引きつけると中央フリーのポポへ。
これをポポがきっちり右足で決めGOAL!!!!!!!

ポポの得点王をほぼ確実とする今季17ゴール目で1−1とし試合を振り出しに戻す。


逆転優勝へ。これで勢いが加速した浦和はその後猛攻を仕掛ける。

後半28分にはセルヒオがGKと1対1の場面を迎えるもここは、磐田の守護神川口に掻きだされゴールはならず。


すると後半38分、気持ちが高ぶり前掛かりになり過ぎた浦和ディフェンスの一瞬の隙を磐田に突かれる。
サイドからクロスを上げられるとまたも山田大記に決められ1−2。


磐田が最後の最後で名門の維持を見せ、終了間際にリードを奪う。

展開的には浦和ペースで進んでいただけに痛恨の失点。

しかし赤い戦闘服を纏った選手の中に下を向いている選手は一人もいなかった。


試合終了間際の後半45分、浦和がCKを獲得。福田監督はGK加藤にも上がるよう指示し勝負に出る。
柏木の左足から放たれたボールはゴール前の混戦で誰にも触ることなく後方へ。
これを完全フリーとなっていたマルシオが頭で合わせGOAL!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


浦和が土壇場で再び同点に追いつく。
ゴール後マルシオはすぐさまゴールマウスからボールを持ち出しセンターサークルへ置きリスタートを急かす。


浦和に残された時間は僅か2分。
浦和決死の攻撃も虚しく、程無くしてタイムアップ。


他会場では首位神戸が大宮相手にアウェーで逆転勝利を収め、クラブ史上初のリーグ優勝を達成。
3位仙台も前半のリードを最後まで守り切り勝利したため、浦和は3位で今シーズンの全日程を終了した。


      2012 Jリーグ 最終節
            磐田[2−2]浦和


J1順位表【全日程終了】
      勝ち点  得失点差
1 神戸  61  +15
2 仙台  60  +11
3 浦和  58  +10