2013第7節 vs大宮戦レビュー

一人の男にぶち壊された良ゲーム

 
 
さいたまダービーに敗れ今季初黒星。

試合はミシャと大宮のベルデニックの両智将サッカーがぶつかり合う、見ていて非常に面白いゲームになるはずであった。あの男さえピッチに立っていなければ

試合の立ち上がり、ベルデニックの采配に唸される場面があった。

浦和がバックラインから中央であったフリーの啓太にパスを渡し、啓太がそこから左の宇賀神へパスを送った。
ゴールにはつながらなかったが、これを見たベルデニックはすぐさまピッチに一番近い右サイドの渡邊大剛に耳打ち。すると次に浦和がバックラインでボールを持った時には青木拓也が啓太にピッタリとマークに付き、パスコースを遮断していた。
このようなワンプレーで危機を察知し、さらにすぐにそれに対する策を講じる。これがベルデニックが智将と呼ばれる所以だろう。

さらにベルデニックが浦和対策として取ったのがマンマーク
オフェンス時、ファイトップ気味になる浦和の選手に対して、4バック+金澤の5バックでマンマークを付けてきた。これが見事にはまり浦和は前半バックラインでボールを「回させられる」時間帯が非常に多かった。よって前半、浦和はカウンターでないと大宮ゴールを脅かせなかった。

その中での元気の負傷退場。
流れは一気に大宮に傾くかと思われたが、前半31分、槙野がドリブルでゴール前まで持ち上がった。シュートまで持ち込めなかったが、一か所が崩れると全体が崩壊するマンマークの穴を突いた素晴らしいプレーを見せ、まだ浦和にもチャンスがあることを感じた。

しかし拮抗した見ごたえある試合を主審の飯田淳平による未熟なジャッジに壊されることになる。
浦和はズラタンとの競り合いで那須が出血し止血を施す為、一旦ピッチの外へ出た。
そして試合再開、那須は一時的な処置を施し、ピッチへ入れるよう飯田にアピールしていた。
しかし飯田は一向に那須を入れるようにしない。那須が入ってもプレーに関与しないようなシチュエーションであったにもかかわらずにだ。

その直後、10人になった浦和はマークにズレが生じ、最後はゴール前でフリーとなっていたズラタンにゴールを決められてしまう。
解説の福田正博は「主審が確認しないと入れない」と言っていたが、それは第4審判の役割。いちいち主審が試合が止まるのを待って止血を確認する必要はない。
また時間稼ぎでピッチに出たケースなら、すぐに入れさせるべきではないというのは理解できるがこれはアクシデントだ。

この失点は、適切な状況判断ができない無能な主審によってもたらされたものである。


後半は大宮のマンマークが甘くなり、ボールを持てる時間が多くなったが、ゴール前で精彩を欠き、結局浦和はゴールを割ることができず0−1で敗戦。


多くの要素から注目されたダービーマッチ、両智将が志向するサッカーが体現された素晴らしいゲームだっただけに負けてもスッキリできるはずであったが、飯田の愚行によりもやもやとしたものが残る残念な結果となった。